トラリピと「短期運用」

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トラリピとは、トラップリピートイフダンの略称で、マネースクエアジャパンが提供する自動売買システムのことです。似たような自動売買システムを提供するFX業者も多くありますが、このトラリピはマネースクエアジャパンが特許を取得しており、マネースクエアジャパンだけが提供している自動売買システムです。
自動売買システムは基本的にレンジ相場で利益を出すシステムが多いですが、トラリピに関しても同様のことが言えます。ただ、そのレンジに関して、短期チャートを見て判断し設定するのか、それとも中長期チャートを見て判断し設定するのかが最初に悩まされる問題です。ここでは短期チャートを見て、トラリピを設定、運用する際のメリット、デメリットについて紹介していきます。

そもそもトラリピとは?

トラリピはトラップ、イフダン、リピートの3つの要素を一つに集約した自動売買システムです。トラップとは、新規買い、もしくは新規売り注文を指定したレンジ内の一定の値幅間隔に散りばめるシステムのことです。イフダンは、決済する時の利益、もしくは値幅を設定しておいて、価格Aで新規注文が入ったら、値幅Bをとれる価格Cで決済するという風に、新規注文と同時に決済注文の指示を出すシステムのことです。リピートとは、レンジ相場で再びレートが元に戻ってきた場合に、再びその注文が入るようにするシステムです。例えば、価格Aで新規注文が入って、価格Bで利確後、再び価格Aに戻ってきた時に新規注文が入り、価格Bでの利確を待つ、という一連の流れを繰り返し行うようになります。つまり、トラリピとはイフダン注文がレンジ内の一定間隔に散りばめられていて、レンジ内を行き来する限りは最初に設定したイフダン注文が繰り返されるシステムのことです。つまり、レンジ内に収まっている限りは延々と利益を積み重ねることができるシステムなのです。

トラリピを短期トレードに適用するメリット

ここまで紹介してきたトラリピを短期トレードに適用した場合のメリットについてここから紹介していきます。

  1. トレード回数が多くなる
    まず、中長期トレードにトラリピを適用した場合と比較すると、トレード回数が多くなります。そのため利益を得られるチャンスが多くなります。中長期トレードでトラリピを適用した場合にはどうしてもレンジ幅と値幅が大きくなってしまうので、なかなか注文が入らなくて物足りなさを感じる方もいらっしゃるでしょう。短期トレードにトラリピを適用した場合には短いスパンで新規注文、決済を繰り返すので物足りなさを感じることは少なくとも中長期トレードよりは少ないでしょう。
  2. ファンダメンタルズによるアクシデント的な急降下を回避しやすい
    短期トレードにトラリピを適用した場合には、新規注文から決済注文までの時間的な間隔が短くなるため、ポジションを整理することも容易です。一方で、中長期トレードでは、ポジションを中長期持ち続けることを前提としているため、なかなかポジションを整理することが難しいです。このため、短期トレードの場合は週末やイベント前だけポジションを外すということがしやすういので、例えばファンダメンタルズによる急降下を事前に回避しやすいです。
  3. レンジブレークしても損失が少なくて済む
    短期トレードにトラリピを適用した場合、万が一レンジブレークして損失が出た時にも損失が少なくて済むというメリットがあります。例えば、買いポジションが入るトラリピで指定したレンジの上限近くで入った買い注文を売り方向へのレンジブレークで損切りしないといけなくなったとします。この時、レンジ幅をより短く設定している短期トレードの方が、レンジ幅をより長く設定している中長期トレードよりも値幅が狭くなり、損失は少なくて済みます。

トラリピを短期トレードに適用するデメリット

続いて、先程とは逆にトラリピを短期トレードに適用した際のデメリットについて紹介します。

  1. 値幅がとれない
    まず、短期トレードの場合は中長期トレードよりもレンジ幅が狭いので、当然値幅が取れないです。また、トラリピを利用している場合には、手動で行う取引よりもスプレッドが広くなってしまうので、1回のトレード当たりの利益に対するスプレッドの割合が短期トレードの方が大きくなります。つまり、短期トレードでトラリピを適用することが非効率的と言えます。
  2. 予想とは逆方向にチャートが動きやすい
    短期チャートと中長期チャートとを比較した場合に、レンジから抜けるために出来高が少なくても済むのは短期チャートです。つまり、大方の予想を覆す方向にレンジブレークをするために必要な出来高は短期チャートの方が少ないです。つまり、短期チャートの方が自分の予想とは逆方向にチャートが動きやすい性質があります。予想と逆方向にチャートが動いてレンジブレークすると当然損失が多く出てしまいます。よって、リスクの面から考えて、短期トレードの方がレンジブレーク時に損失が出やすいのです。
  3. 短いスパンでレンジ幅の見直しを行わないといけない
    短期チャートと中長期チャートとを比較した時、一つのレンジ相場の寿命が短いのは短期チャートです。つまり、一度設定したレンジ幅が、短期間で通用しないものになってしまうのです。このため、中長期チャートを見るよりも多い頻度でレンジの見直しを行って、注文内容を修正していく必要があります。よって、中長期トレードにトラリピを適用するよりも、短期トレードにトラリピを適用する方が、手間がかかります。ちなみに短期チャートを見てレンジを見極めるのは難易度が高いことが多いです。ですから、レンジ幅自体を見誤る恐れもあります。

結局は中長期的な戦略を立てるべき

ここまでで紹介してきたように、短期トレードでトラリピをすると、トレード回数が多くなるのでうまくいけば中長期的なトレードよりも多く利益を上げることができる可能性があります。ただ、短期チャートにおけるレンジ相場はなかなか見極めが難しく、トレード回数は多くなるものの、結局のところ効率の悪い投資になりやすいです。一方、中長期チャートの場合には、テクニカル上重要なポイントでは短期チャートよりも高確率でもみ合いになり、規則的なレンジ相場を形成しやすいのでトラリピには中長期トレードの方が向いています。また、1回のトレードでとれた値幅に対するスプレッドの比率が小さくなるので、高い手数料の影響も出にくくなり、効率的に利益を積み重ねることができるでしょう。

短期で攻めるならリスク管理をしっかりとする

それでも短期トレードでトラリピをしたいという方は、しっかりとリスク管理をするべきです。まず、ロスカットは必ず注文しておくようにしましょう。レンジ幅以上にチャートが動くことは日常茶飯事なので、ロスカット注文を入れておかないと一瞬で利益が飛んでしまいます。逆に利益が積み重なる方向にレンジブレークした場合を想定して、決済トレールも必ず有効にしておきましょう。レンジだけで得られる利益では、効率的に稼ぐことができず、ロスカットを考慮に入れると、全体では損失が利益を上回ってしまう恐れがあります。とにかく、いかに損失を減らすかを考え、損失を減らすいい戦略を思いつき実行した人が勝てるものです。トラリピについているロスカットと決済トレール機能をフル活用するようにしましょう。


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