トラリピとアノマリー
Contents
トラリピとアノマリー投資の相性
トラリピは、FX業者のマネースクエアが提供するリピート系の自動売買ツールです。
簡単な設定で、相場の変動に沿ったポジション取りを自動で行います。
設定に合わせて機械的に売買を行うため、人間特有の感情によるトレードミスをなくします。
トラリピはFXの素人でも効果的な運用が期待できるツールですが、大切な点は「正しい設定の仕方」と「リスク管理」です。
技術的な設定は簡単ですが、通貨ペアや値幅、売買設定やポジション本数など、事前に決めるべき点があります。
適切な設定は、トレードに充てる資金や投資方針によって異なる点が出てきます。
トラリピに関する情報は、多くのサイトやブログで実際に利用した人の体験が公開されており、参考にすれば自分に合った設定方法の勉強になるでしょう。
また、トラリピを仕掛ける時期も大切です。
トラリピは中長期投資に向いたツールであるため、基本的に時期は関係ないように思えますが、実際はトレード時期によってリスクに違いが生じる場合もあります。
ここで意識しておきたいことは、アノマリーです。
アノマリーとは、過去の経験値による投資判断のことです。
過去の状況から、相場には稼ぎやすい時期や注意すべき時期があります。
必ずしも理屈ではなく、なぜそうなるのか明確な理由がなくても、過去のデータから相場に規則性が見出せることがあります。
「この時期の相場はこう動きやすい」という傾向性が存在します。
各時期の傾向性に沿った形でトレードを行うことで、利益を目指すのがアノマリー投資です。
自動売買のトラリピとアノマリー投資は、状況によっては相性のいいものになる場合もあれば、逆にリスクを広げる場合もあります。
トラリピでアノマリーを意識した投資のメリット
相場のアノマリーでよく知られたものとしては、「1月の株高」「3月の円高」「5月のセルインメイ」「8月の夏枯れ相場」「9月の株安」などがあります。
もちろんこれ以外にも、様々なアノマリーが存在します。
明確な理由のあるアノマリーもあれば、雰囲気的なものもあります。
株式市場と為替相場は密接な関係があるため、FXトレードにおいても、株式の動向にも注意が必要です。
一定の傾向を示しそうな相場時期に、その方向性でトレードを仕掛けることで、大きな利益チャンスが作れます。
トラリピを利用して、この時期の傾向性を加味した設定を行うことで、有効性の高いトレードができる可能性もあります。
また、自分でトラリピの設定数値を判断できない人は、「トラリピ1クリック」というシステムが便利です。
これはトラリピが設定モデルを提供し、その中から自分に合ったものを1クリックで自分の設定画面にできる機能です。
トレーダーは、通貨ペア、売買、レンジ幅、ポジション数など、自分で考える必要がなく、トラリピであらかじめ用意されたモデルを活用できる方法です。
モデルには、時間軸のチャート分析である「タイムモデル」、オプション市場のロジックの「ロジックモデル」、複数の分析手法から相場を予測した「トレンドモデル」があります。
各モデルは設定変更も可能です。
アノマリーを意識する場合には、これらのモデルからアノマリーも考慮して適切なものを選ぶことが有益です。
状況によっては自分なりに設定をカスタマイズすることで、さらに効果的な設定も可能です。
トラリピでアノマリーを意識した投資のデメリット
トラリピは、選択した通貨ペアがどの程度の値幅で動くのか、その範囲を予測したレンジ幅を設定します。
相場が想定通りにその中を動けば、適切な売買を繰り返し、利益を獲得していきます。
売買のチャンスを逃さずにエントリーできるのが、自動売買であるトラリピのメリットです。
このように設定したレンジ内で価格が動いている間は利益が出ますが、問題は想定レンジの幅を外れて価格が動いた時です。
レンジ幅を抜けた場合には、含み損が増えていきます。
アノマリーを活用したトラリピの利用でも、この点に注意が必要です。
トラリピの最初の設定で、アノマリーを想定したレンジ幅の設定をしておくことも有益です。
もちろんアノマリーは絶対ではないため、必ずそうなるわけではありませんが、リスク回避の意味からも意識しておくことは大切です。
トラリピはレンジに適した特徴があるため、相場が強く一定方向に傾き、レンジ幅を外れるようになれば含み損の状態になります。
場合によっては、強制ロスカットで損失が確定してしまう可能性があります。
変動が起こりやすい時期としてアノマリーを考慮した場合に、利益チャンスと捉えてポジション数を増やすか、逆に安全性を重視してポジション数を減らすかは、個人の投資判断になります。
状況に応じて、トラリピの設定を柔軟に見直すことも必要です。
トラリピでアノマリーを意識した投資の効果を高める方法
FXトレードには、時間軸として超短期のトレードから長期トレードまで幅広くあり、それぞれで手法に違いがあります。
トラリピは短期トレードでも可能ですが、中長期トレードとして利用している人は多いです。
中長期にわたってポジションを持ち続けることで、レンジ内での相場の上下変動を利用して利益を取っていきます。
したがって、途中で相場が大きく変動し、設定したレンジ幅を外れることは、トラリピ運用での大きなリスクになります。
アノマリー投資は、その時期特有の相場の動きであり、テクニカル分析とは違う面があります。
そのためアノマリー要素のある時期は、相場が不意に動く可能性も考えて、事前に注意しておくことが大切です。
自動ツールであるトラリピは、設定後は放置した状態で運用が可能ですが、注意すべき時期が事前にわかっていれば、その時期は相場の動きに気をつけることができます。
放置型のトラリピとはいえ、ずっと何も意識しない状態では、突然の相場変動に対処できなくなります。
気をつけるべき時期を意識することで、リスクを回避した運用が可能になります。
トラリピでアノマリーを意識した投資の注意点
アノマリーは、あくまで時期によって相場に傾向性があるという意味です。
実際には、必ずしもその通りに動くとは限らず、外れる可能性も多々あります。
アノマリーを盲信することは、逆に相場を見誤る危険性が高くなります。
相場は何が起こるかわからない世界であり、突然の出来事で相場が一気に下落するようなこともあります。
相場に影響を与える経済的要因や政治的要因は、常に発生します。
要人の発言など、事前に予測できないことが株や為替に大きな影響を及ぼします。
様々な事態によって、アノマリーとは全く逆の方向に相場が進むことも考えられます。
トラリピ運用でも、アノマリーは一つの参考として捉える方が適切です。
相場の動きには十分注意する必要がありますが、アノマリーを意識しすぎで、常にトラリピの設定を変えてばかりいては、逆に結果が出なくなります。
一度決めた設定は維持することを基本にしながら、時期を見て細かな設定の変更を行うことが効果的と言えます。
トラリピは、一時的な含み損が出ることを想定したシステムであるだけに、慌てないことは大切です。
アノマリーを意識することで、大きく仕掛けるタイミングを計ったり、逆にリスクのある時期として安全性の高い設定に切り替えたりするなど、柔軟な運用のために利用することが適切です。
アノマリー投資では、裁量によるトレードの方が取り組みやすくなりますが、トラリピの自動運用でも十分に活用したトレードが可能です。
Author Information-トラリピ・ラボとは
-
トラリピ情報専門メディア、トラリピ・ラボ。
トラリピに関する専門情報を、ご提供して参ります。
メディア掲載(※一部。順不同。)
・財経新聞
・東京ビューティー
・朝日新聞デジタル&M
・徳島新聞Web
・とれまがニュース
・ZAKZAK
・SANSPO.COM
・SankeiBiz
・RBBTODAY
・Mapionニュース
・Infoseekニュース
・excite.ニュース
・BIGLOBEニュース
・@nifty ビジネス
・トレンドタイムス
最新の投稿
- 2020.04.01トラリピ基礎知識トラリピとusdhkdについて
- 2020.03.31トラリピ基礎知識トラリピと、A8ネット
- 2020.03.30トラリピ基礎知識トラリピとアノマリー
- 2020.03.29トラリピ基礎知識トラリピのアプリの見方について