トラリピの決済トレールについて

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トラリピの決済トレールとは

トラリピでは色々な設定をできますが、その一つに「決済トレール」があります。この機能はマネースクエアの特許であり、トラリピでしか利用できません。決済トレールがあるからこそ、トラリピを利用している人が少なくありません。

リピート系FXの自動売買ツールであるトラリピは、設定されたレンジの中で「買い」と「売り」を連続して行い、小さな利益を積み重ねていくことが目的となっています。従って、値動きの波の上下動が小さく、値幅の一定しているレンジ相場ほど利益が多くなります。それは、レンジ相場の方が買い→売り、売り→買いを何回でも繰返せるからです。

例えば、注文のレンジ幅を90円から110円に設定したとします。そして、90円から110円に向かう上昇相場の場合は、90円0銭で買い、90円50銭で売り、90円50銭で買い、91円0銭で売りという取引を続けます。逆に、110円で下降相場になると、110円0銭で売り、105円50銭で買い戻し、105円50銭で売り、105円0銭で買い戻すという取引になります。

ただ、トラリピの手法では値が一方向に伸びて行くトレンド相場の場合は、損することが起こります。つまり、トラリピはレンジの枠内での取引であり、レンジを抜けると取引が行われません。

例えば、相場が上昇トレンドになってレンジ幅の110円を抜けて111円、112円、113円に向かって行った場合、買いポジションを110円で決済しないで持ち続ければ、『もっと利益が取れたのに』と悔やむことになります。

実は、そのような損をしなくて済むのが決済トレールです。決済トレールが設定してあると、トレンド相場になった時に指定の価格では決済が行われず、トレンドが伸びきった後に成行注文で自動的に決済されます。

仮に、相場の最高値が113円だったとします。その際、109円50銭で1,000通貨の買いポジションを持っていた場合、通常のトラリピでは110円で決済されるため、500円(50銭×1,000通貨)しか利益が出ません。ところが、決済トレールが設定してあると、最高値の113円近辺で決済されるため、利益が3,500円(3円50銭×1,000通貨)と大幅にアップします。

つまり、そのポジションで最大の利益が取れることになり、レンジ相場から抜けてしまった場合でも安心して利益の確保を狙えます。

なお、決済トレールは売りのポジションでも同様の機能が発揮されます。売りのポジションを持っている時に、レンジ幅を抜けて下降トレンドになった場合も流れを追っかけて行き、最安値近辺で売りポジションが買い戻されます。

ちなみに、決済トレールではトレンドを追いかけるため、利益が膨らみますが、ポジションを持つ期間は必然的に長くなります。

トリガー価格

トレンド相場になったとして、価格がどこまで伸びで行くのかは分かりません。例えば、上昇トレンドになった時に111円で止まるのか、112円が頂点なのか、113円まで伸びで行くのかは誰にも分かりません。トラリピが勝手に価格を決めて決済するわけではありません。

そこで、決済トレールでは伸びていた値動きが反転し、この価格まで下がった時に決済するという価格が設定されています。それが、「トリガー価格」です。そして、トリガー価格は通貨ペアごとに価格が決められており、ドル/円の時は±0.2円で、南アフリカランド/円、香港ドル/円、トルコリラ/円の場合は±0.1円です。

例えば、ドル/円相場が上昇トレンドになって113円まで高騰したとします。その場合、-20銭の112円80銭がトリガー価格になります。そして、相場が113円20銭に伸びると、トリガー価格も113円0銭に変更され、相場が113円40銭に伸びると、トリガー価格も113円20銭に更新されます。

つまり、相場の上昇とともに、トリガー価格も比例して上がるということです。そして、113円40銭まで伸びた相場が113円20銭に下落すると、その時点で成行注文でポジションが決済されます。ちなみに、トラリピにおけるトリガー価格は任意に変更することができません。

なお、成行注文というのはその名の通り、価格を指定しないで成り行きの価格で注文することであり、その時点の相場で成立する価格で売買することです。指値注文の場合はその価格にならないと売買が成立しませんが、成行注文はいくらでも構わないという注文方法のため、必ず売買が成立します。

決済トレールの設定方法

トラリピで決済トレールを設定する方法は簡単で、トラリピの設定ページにある「決済トレール」のマスにある「設定する」のラジオボタンにチェックを入れるだけです。なお、決済トレールが実施されているポジションにおいて、途中で追加したりキャンセルしたりすることはできません。

決済トレールのメリットとデメリット

決済トレールのメリットは何といっても、利益の極大化を狙えることです。FX相場の7割はレンジ相場になっていますが、逆に3割はトレンド相場ということです。同じ価格帯を何度も上下するレンジ相場であれば、従来のトラリピの手法で問題ありませんが、3割のトレンド相場の時には利益を狙うことができません。決済トレールを設定しておけば、レンジを抜けても利益を確保できますし、レンジの組替えという手間も掛けずに済みます。

一方、決済トレールのデメリットとしては以下のことが挙げられます。

  • トリガー価格に到達する前での反転
    通常のトラリピでは指値注文で決済されます。109円50銭で買った場合は110円0銭になると必ず決済されます。ただ、決済トレールを設定してあると、トリガー価格に到達しないと決済が行われません。

    ドル/円では0.2円がトリガー価格になるため、110円20銭になった後で110円0銭に下がると決済されます。従って、110円10銭から相場が反転して下降してしまうと、110円0銭で決済できなくなります。つまり、取れる利益をみすみす見過ごさざるを得なくなります。

    また、20銭値が下がったごとに決済されるため、通常のトラリピで得られる利益より20銭分利益が減ることになります。

  • 成行注文によるスリッページ
    決済トレールは指値注文ではなくその場の成行注文で決済されるため、トリガー価格と実際の決済価格との間にある程度のズレ(スリッページ)の生じる可能性があります。そのため、相場が急変していると予定していた利益が減少することになります。
  • 窓開けにおける暴落
    成行注文で怖いのは「窓開け(週明けの始値)」における決済です。決済トレールはトリガー価格を下回ると成行注文で必ず売買されます。従って、週末前にはトリガー価格を下回っていなかったとしても、窓開けした時にトリガー価格を下回っていると、その時点の価格で強制的に決済されます。仮に、週末に相場に影響を与えるような政治的、経済的出来事があると、週明けの相場が一気に下落し、損失の出ることがあります。

決済トレールはトレンド相場では非常にメリットがありますが、レンジ相場ではデメリットが生じる諸刃の剣という側面があります。トリガー価格の幅(20銭)と注文のレンジ幅を同じにすれば、利益の減少というデメリットは防止できますが、新たに投資資金が多く必要になるというデメリットが生じます。

決済トレールを利用する場合は、ハーフ&ハーフの手法などとよく比較検討し、自分の投資意向に即した方法かどうかを判断すべきです。

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