トラリピの決済トレール詳説

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トラリピの決済トレール

マネースクエアが提供している自動売買システムとして“トラリピ”があります。

トラリピはトラップリピートイフダンの略であり、その名前の通りに相場にトラップを仕掛けて売買を自動的に繰り返すシステムとなっています。
このため、トラリピは“レンジ相場”に強いシステムとなっているのです。

その反面、トレンド相場になると欠点がでてきます。
たとえば上昇相場になった場合、決済せずにポジションを保有し続ければ利益がさらに出るにもかかわらず決済してポジションを手放してしまって本来得られる利益を失ってしまいます。
「売らずにとっておければ儲かったのに…」という声がよくあります。

しかも、レンジ相場を想定してトラップを仕掛けているからトレンド相場になると次の売買をすぐに始められないという欠点もあります。
レンジ相場で活躍するトラリピは値幅ではなく、売買回数で利益を稼ぐシステムなので、売買回数が少なくなるのは致命的です。

そんなトレンド相場におけるトラリピの欠点を克服させる機能が、“決済トレール”という機能です。

決済トレール機能を利用するとトレンド相場が崩れるまで決済せずにポジションを保有し続けるようになるのです。
たとえば、買ポジションを保有したあとに上昇相場になると、下降相場に突入するまではポジションを保有し続けるようになります。
上昇幅の利益を最大限得ることによってトラリピでも値幅を重視して利益を出せるようになるのです。

トラリピの決済トレールの仕組み

トラリピの決済トレールには、“トリガー価格”が大きく関係します。
トリガー価格は現在の相場のプラスマイナス0.2円(※1)に設定されており、決済トレールではこのトリガー価格をキーとして決済されます。
トリガー価格は相場に従って自動的に推移するからキーとなるのです。

※1.南アフリカランド/円、トルコリラ/円、メキシコペソ/円の通貨ペアはトリガー価格はプラスマイナス0.10円となります。
対ドル通貨の場合は対ドル通貨の場合はプラスマイナス0.0020ドルとなります。

トラリピの決済トレールは具体的にどのような動きをするのかみてみましょう。

ドル円を100円で買ポジション保有し、1円の利益幅でトラリピ運用するとします。
相場が100円から101円になったとき、通常のトラリピだと決済してポジションを手放してしまいます。
ところが、上昇相場となって102円、103円になると次の売買がスタートしませんし、上昇幅の利益をとり損ねてしまいます。
そこで決済トレールの出番です。

決済トレールを設定して同条件で売買する場合、101円になっても決済はせずにトリガー価格である101.2円まで買ポジションを保有し続けることになり、売りのトリガー価格は101円となります。
たとえば、101.3円まで上昇してから下落してしまった場合は101円になったら自動的に決済されるのです。

逆に、相場が101.4円まで上昇したら買ポジションのトリガー価格は101.6円となり、売りのトリガー価格は101.2円に推移します。
たとえば、101.5円まで上昇してから下落してしまった場合、相場が101.2円にまで下落したら自動的に決済されるのです。
通常のトラリピよりも、0.2円余分に利益を得られることになります。

そして相場が101.6円まで上昇した買ポジションのトリガー価格は101.8円となり、売りのトリガー価格は101.4円となります。
つまり、相場が101.7円までしか上昇せずに下落して101.4円となったら自動的に決済されることになります。
通常のトラリピよりも0.4円余分に利益を得られることになります。

このように、決済トレールを設定してトラリピを利用すると相場に従って決済トリガーが移動していき、値幅利益を得られるようになるのです。

トラリピで決済トレールを設定する方法

トラリピで決済トレールを利用するには、決済トレールの設定をしなければいけません。
設定と聞くと、「設定なんて難しそう…」とげんなりしてしまう人もいますが安心してください。
トラリピの決済トレールの設定は本当に“ワンクリック”だけなので誰でも簡単に設定できます。

トラリピの通常注文をする際に、「決済トレール」という項目があるのでその項目にクリックをするだけで決済トレールの設定が完了します。
決済トレールのキーとなる一番大事なトリガー価格も0.2円で固定されているので(南アフリカランド/円、トルコリラ/円、メキシコペソ/円は0.1円。対ドル通貨の場合は±0.002ドル)、自分で設定をする必要がありません。

トラリピで決済トレールを利用するメリット

トラリピで決済トレールを利用するメリットは、売買回数で利益を得るトラリピで値幅利益を得られるようになることで、レンジ相場だけでなく弱点であったトレンド相場でも利益を稼げるようになることです。

トラリピの運用で値幅利益を得られなかった人も悔しい思いをせずにすみます。

また、相場に長い間張り付いていられない人にも決済トレールは大人気となっています。
決済トレールを設定すれば値幅を自動的に最大限得ることが可能となるので、決済トレールの機能を目的としてトラリピを利用する人がいるほどです。

トラリピの決済トレールのデメリット

トラリピの欠点を克服できる決済トレールですが、メリットだけでなく以下のような三つのデメリットもあります。

  • 決済タイミングを逃すことがある
    決済トレールを設定してしまうと、場合によっては決済タイミングを逃すことがあるというデメリットがあります。

    たとえば、ドル円を100円で買ポジション保有し、1円の利益幅で決済トレールを設定してトラリピ運用するとします。

    相場が101.2円になればなんの問題もないのですが、相場が101.1円までしか上昇せずに下落してしまうと、売りのトリガー価格が設定されていないので決済するタイミングがなくなっていつまでもポジションを保有し続けることになってしまいます。

  • 決済が滑る場合がある
    決済トレールのデメリットとして、決済が滑る場合があるというものもあります。

    通常のトラリピは指値注文なので決済の滑りはありませんが、決済トレールを設定すると成行注文になってしまうので滑りが発生する可能性があります。

    どうゆうことかというと、101.2円で売決済する場合、そのタイミングで大量の売り注文が入ってしまうと100.8円など想定していた価格を下回って決済してしまう場合があるのです。
    成行注文ならではのデメリットとなっています。

  • 決済がマイナスになる場合がある
    決済トレールのデメリットとして、決済がマイナスになる場合があるというものもあります。
    これも成行注文によるデメリットです。

    相場には“窓開け”という現象があります。
    相場に大きく影響する事態が発生して、窓が開いているようにチャートのローソク足とローソク足が離れるほどに値動きする現象です。

    もし、決済トレールを設定したトラリピで買ポジションを保有したままその日の取引が終り、次の営業日までに相場に大きくマイナスになる事態が発生したら、相場は窓開き現象が発生するほどに下落してスタートする場合があります。

    この時、決済してもマイナスになってしまう価格であったとしても売りトリガー価格を越えていることに加え、成行注文であるために決済が完了してしまい、マイナス決済になってしまうのです。

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