トラリピと「スイスフラン」

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トラリピでスイスフランを利用できないのか

トラリピは様々な通貨ペアがありますが利用できないものもあります。そのうちの一つがスイスフランです。このスイスフランは、発行元のスイスの国としての規模以上に以前から世界の主要な通貨の一つとなっており、現在も非常に多くの量が取引されている通貨です。そんなスイスフランは当然トラリピでも取り扱いがあると思いがちですが、実はありません。今回、このトラリピで扱われないスイスフランについてその概要やスワップポイント、トラリピを行う上での性格についてお話しし、メリットや注意点についても触れていきます。そしてトラリピでスイスフランが扱われない理由についても考察し、どうしてもスイスフランを自動売買で利用したい場合の手段についても紹介します。
まず、トラリピの扱い通貨についてお話しすると、日本円、ユーロ、米ドル、豪ドル、ニュージーランドドル、カナダドル、英ポンド、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソです。世界の取引通貨量で言うと、中国元やスイスフランが入っていてもおかしくありませんが、トラリピでの取り扱いがない理由としてこの二つは明らかな介入が入るため適正な為替相場が保たれないということです。こういった点についてもお話ししていきます。

トラリピでスイスフランの可否を知る前に!そもそもスイスフランとは

トラリピでスイスフランの解説を行う前に、スイスフランの概要や特徴、トラリピで利用するうえでの通貨の性格についてお話しします。
スイスフランは永世中立国スイス連邦が発行する通貨で、その性格から欧州を中心に世界的にも重要な通貨として流通しています。変動相場制に移行してからも地金よりも硬いと表現される安定した通貨であり、金融危機や紛争が起こった場合に避難通貨として運用されることも多い通貨です。
特徴としては安定したレートを持っており、基本的に極端な相場変動はありません。なので、一見するとトラリピに最適な通貨と思われがちなのですが、ごくまれに中央銀行の介入があるため相場としての動きが操作される可能性のある通貨です。
こういった操作される通貨と言う性格を持っているためトラリピではリスクの大きさから取り扱いがないと考えられます。
ただ、FXではスイスフランも当然のように利用されており、スプレッド(売値と買値の価格差、実質的な手数料)は日本円との通貨ペアの場合、米ドル円の5~10倍程度とかなり高額です。ほかの通貨ペア米ドルスイスフランであってもその傾向は変わらず、取引を行えば行うほどスプレッドも多く取られるというのがスイスフランの為替相場における取引の傾向になります。FXにおいてはスイスフランを使って為替差益を狙おうとするとこういった点がネックになるということが考えられるのです。

トラリピでスイスフランの可否を知る前にスワップポイントとは?

トラリピの通貨ペアの可否を知る前にスイスフランのスワップポイントはいくらかと言う点を押さえておく必要があります。トラリピは盛んに売買を行うほど利益が出やすいので、スワップポイントをそこまで重視する必要はありませんが、売りや買いのポジションをキープするのにどの程度のコストがかかったり、どの程度のスワップポイントが得られるのか知っておくと良いです。
一言で言うとスイスフランのスワップポイントは組み合わせによってとても高いものとなっています。その理由として、2019年8月現在スイスの政策金利はマイナス金利となっているからです。しかもマイナス金利の幅は大きい状態となっています。例えば同じマイナス金利の日本円との通貨ペアでも通常日本円を持つとマイナススワップと言ってお金が取られるのに、スイスフランとのペアでは例外的に日本円を持つとスワップポイントがもらえるという位の大きさとなっています。
そのようなスイスフランですから、プラス金利の米ドルとのペアではとても大きなプラスのスワップポイント(米ドルを持った時)となります。逆に大きなマイナススワップを持ってしまうのです(スイスフランを持った時)。これはスイスフランの高騰を抑えることや不況に対する目的によって行われているマイナス金利政策によるものです。米ドルを保持してスワップポイント目的での運用も十分に期待できると言う特徴ですが、トラリピのような自動売買にはあまりメリットがありません。

トラリピでスイスフランを扱うとしたらそのメリットとは?

トラリピでスイスフランを扱うとしたらメリットはどのようなものがあるでしょうか。一言で言うと安定感です。ただし、それは為替介入のリスクを考えなければの話になります。
スイスフランは冒頭でもお話しした通り、基本的には金よりも安定していると例えられる通貨です。実際はそこまで安定していませんが、一定の金額で上下しやすいことからレンジを張ってトラリピを行えばどんどん稼いでくれそうな雰囲気を持っています。また一通貨当たりの値段(1スイスフラン当たりの値段)も米ドルとあまり変わらないので、米ドルでトラリピを始めるような感覚でスタートできます。
スワップポイントがマイナスになった時の大きさとスプレッドが高めなのでトラリピで行うと手数料もかかるという点もありますが、比較的安定したレンジで相場が動くという点でトラリピでも対応できると言うメリットがあります。
ただ、スイス中央銀行が大きな為替介入をしばしば行っているため相場が大きく動き、ボラティリティ(スイスフランの価格変動の幅)が大変高くなることも珍しくないため、レンジから外れて放置したらとんでもない金額でロスカットが起き、追加証拠金の支払いや莫大な含み損を抱えトラリピ自体立ち行かなくなるというデメリットもあります。逆に通常のFXであれば、その波に乗って一気に稼ぎ出すことも可能なので、逆にメリットとなる場合もあります。いずれにしても普段は穏やかに推移するスイスフランがある日突然地殻変動のようにその価格が変わる場合も少なくないというのが相場の特徴で、自動売買を放置すると大変なことになるリスクを抱えています。

トラリピでスイスフランを扱わない理由を考える~トラリピ以外でスイスフランを扱う~

メリットがあれば注意点もあります。スイスフランは以前為替相場で一度大きなショック(スイスフランショック)与えたという過去があり、必ずしも完全に安全な通貨とは言い切れません。
特に世界が不安になればなるほどスイスフランのレートが高くなる流れになる傾向があり、そうなった場合は必ずと言っていいほどスイス中央銀行が積極的なスイスフランの為替介入を行っていきます。その特徴がスイスフランを無制限に発行して、スイスフランの価格を下げるという強硬な手段です。そうなった場合、スイスフランの価値は自らの手によって一気に下がっていき、その流れに応じて参加している関係者も含み損を抱えないように売りが加速します。こういったことは本来であれば常識的に行わないのですが、あらゆる国際機関に加盟せず、2000年代になってやっと国連に加盟したくらい永世中立国を保っているスイスなだけに当然のように行います。これでは本来の為替取引が行えないことからトラリピでは扱っていない可能性があるのと、スプレッドも高いためトラリピを行えば行うほど手数料の支払いも大きくあまり旨味がないことも考えられます。
ただ、トラリピ以外の自動売買を取り扱う証券会社はスイスフランを扱っているところもあり、どうしても利用したい場合はそういった証券会社と契約するか、違法ですがトラリピの理論に似た自動売買システムをネットで探し、MT4と言った様々な証券会社のFXを利用できるソフトに導入してスイスフランの取引を行うという手もあります。
ただ、今お話しした通りリスクが大きい通貨なので付き合い方には注意が必要です。


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